長期間バイクに乗らない時の保管方法と注意点

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ガレージのバイク

エンジンやバッテリーを守るための保管前の準備

バイクを長期間動かさない場合、もっとも懸念されるのがエンジン内部の劣化とバッテリー上がりです。
まずガソリンについてですが、金属製のタンクであれば、ガソリンを満タンにしておくのが一般的です。
タンク内の空気が少ないほど結露が発生しにくくなり、内側からの錆びを防ぐことができるからです。ただし、半年以上乗らないことが確定している場合は、ガソリン自体が酸化して腐ってしまう恐れがあるため、逆に完全に抜いてしまうという選択肢も検討が必要です。
特にキャブレター車の場合は、キャブレター内のガソリンを抜いておかないと、揮発したガソリンの成分が固着してジェット類を詰まらせ、次に乗る時にエンジンがかからなくなるトラブルの原因となります。
フューエルコックをオフにしてエンジンが止まるまで回し続けるか、ドレンボルトから抜くのが基本の手順です。

次にバッテリーです。
バイクに乗っていなくても、バッテリーは少しずつ自然放電しています。また、最近のバイクは時計やイモビライザーなどの電装品が微弱な電流を消費し続けているため、繋いだままにしておくと数週間で上がってしまうことも珍しくありません。
一ヶ月以上乗らないのであれば、バッテリーのマイナス端子を外しておくことをおすすめします。これだけで放電を大幅に抑えることができます。
さらに長期間になる場合は、車体からバッテリーを取り外し、風通しの良い涼しい室内で保管し、定期的に補充電を行うのが理想的です。
こうすることでバッテリーの寿命を延ばし、いざ乗ろうとした時のトラブルを回避できます。

エンジンオイルについても配慮が必要です。
使用済みの酸化したオイルはエンジン内部の部品を腐食させる原因になります。もし交換時期が近いのであれば、保管前に新しいオイルに交換しておくのがベストです。
新しいオイルは油膜保持能力が高く、長期間動かさないエンジン内部を保護してくれます。
また、プラグホールから少量のオイルを垂らしてクランキングさせるという方法もありますが、これは数年単位の保管など、かなり長期の場合に行う処置ですので、数ヶ月程度であれば通常のオイル交換だけで十分でしょう。

タイヤや車体を劣化から防ぐ環境づくり

バイクの保管環境も車両の状態を大きく左右します。
屋外保管の場合は、紫外線や雨風から守るためにバイクカバーが必須です。
しかし、ただカバーを掛けるだけでは不十分な場合もあります。地面からの湿気がカバー内にこもると、金属パーツの錆びやカビの原因になります。
晴れた日には定期的にカバーを外して換気を行うか、透湿性のある高機能なカバーを選ぶと良いでしょう。もし可能であれば、コンクリートやアスファルトの上など、湿気の上がりにくい場所に駐車するのが望ましいです。
土や草の上に直接置くのは、湿気による錆びのリスクが非常に高いため避けてください。

タイヤの変形防止も重要です。
同じ位置で長期間接地し続けると、タイヤの一部が平らになってしまうフラットスポットという現象が起きることがあります。
これを防ぐためには、センタースタンドがある車種ならセンタースタンドを使用してタイヤを浮かせておくのが有効です。
サイドスタンドしかない車種の場合は、メンテナンススタンドを使用するか、定期的にバイクを動かしてタイヤの接地面を変えるようにしてください。また、保管前に空気圧を少し高めに入れておくのも効果的です。
空気が抜けてタイヤが潰れるのを防ぎ、変形のリスクを減らすことができます。

チェーンやブレーキディスクなどの金属パーツは、湿気で錆びやすい箇所です。
保管前には洗車をして汚れを落とし、チェーンには注油を行い、その他の金属部分には防錆スプレーを塗布しておくと安心です。
ただし、ブレーキディスクやタイヤの接地面に油分が付着しないように十分注意してください。
ブレーキディスクが錆びてしまうと制動力が低下したり、異音の原因になったりしますが、表面の薄い錆びであれば走行中に削れて落ちることが多いです。
酷い錆びを防ぐためにも、雨の当たらない場所に置くことが大切です。

久しぶりに乗る際のチェックポイントと再始動の手順

長い保管期間を経てバイクを再始動させる時は、いきなりエンジンをかけて走り出すのではなく、入念なチェックが必要です。
まずは外観を一通り確認し、タイヤのひび割れや空気圧の不足がないか、チェーンの張りや錆び具合、灯火類の点灯確認などを行います。
特にタイヤの空気圧は自然に抜けていることがほとんどですので、必ずガソリンスタンドなどで適正値まで補充してください。
ブレーキレバーやペダルを操作して、固着していないか、ブレーキフルードの漏れがないかも確認しましょう。

バッテリーを外していた場合は取り付けを行い、端子の緩みがないか確認します。
エンジンを始動させる際は、セルモーターを長く回しすぎないように注意してください。長期間オイルが落ちきった状態にあるため、エンジン内部にオイルが行き渡るまで少し時間がかかります。
まずはキルスイッチをオフにした状態で数回セルを回すか、キックペダルがあれば数回キックして、オイルを循環させてからエンジンをかけると負担が少なくなります。
エンジンがかかったら、すぐに走り出さずに数分間の暖機運転を行い、エンジン音に異音がないか、アイドリングが安定しているかを確認します。

走り始めも慎重さが求められます。
タイヤのゴムが硬化していたり、ブレーキの効きが当初と違ったりする可能性があるため、急加速や急ブレーキは避け、様子を見ながら徐々にペースを上げていく「人間とバイクの慣らし運転」が必要です。
最初の数キロは低速で走行し、ブレーキを軽く引きずりながらディスクの錆びを落としたり、車体を左右に軽く振ってタイヤのグリップ感を確かめたりすると良いでしょう。
もし走行中に違和感があれば、無理をせずにすぐに停止し、バイクショップに相談してください。
長期間の放置は予想外の不具合を引き起こすことがあるため、慎重すぎるくらいの確認が安全なバイクライフにつながります。

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