エンジン音が大きくなった
エンジン本体が異音の原因の場合
バイクのエンジン音が突然うるさくなった場合、まずはその異音の原因を特定する必要があります。
エンジン本体から発する音なのか、マフラーから出る音なのかを確かめましょう。
エンジン本体からの異音の場合、音の種類によって不調の原因が考えられます。
「カタカタッ」や「カチカチッ」という金属的な音の場合、カムとタペットに問題があることが多いです。
オイルが劣化していたり、また不足していたりして両者の隙間が多くなって異音を発していることが考えられます。
また、ジャラジャラといった引きずるような音がするときは、カムチェーンが怪しいです。
ただ、クラッチを握るときだけカラカラという音がするなら、カムチェーンではなくクラッチにトラブルがあると考えられます。
「シャーッ」という音がすることもありますが、これはベアリングが走行中に摩擦を起こしている音です。
エンジンが異音を発しているわけではありません。
いずれにせよエンジン音が突然うるさくなったと感じるときは、オイルの残量を確認してみましょう。
少なくなっているのならオイルを交換する必要がありますし、劣化した古いオイルも異音の原因ですから交換が推奨されます。
もしオイルの量も質も異常がない場合、タペットやカムチェーンの調整か、不調を起こしている部品を交換する必要があるでしょう。
初心者では難しいので、この場合はバイクショップに相談してください。
マフラーに原因がある場合
マフラーに原因があってうるさい音がすることもあります。
まず疑われるのは、マフラーの劣化に伴う排気漏れです。
サイレンサーに錆などで穴が開くと、そこから排気が漏れてうるさい音がするようになります。
もしくは、劣化していなくても、マフラーの接合部がズレていると排気が漏れてうるさい音がします。
逆に、音が突然小さくなったときも何らかのトラブルです。
マフラーに何かが詰まっている可能性が高いので、早急に点検してもらってください。
そのままにしているとエンジンにも悪影響が及びます。
また、社外品のマフラーには純正品よりわざと大きな音がするように作られているものもあります。
マフラーの音量は法律で基準が決まっていますので、その基準に適さないマフラーを付けてはいけません。
音量の基準は年々厳しくなっており、たとえば1998年には普通二輪の近接排気騒音の基準は99dBでしたが、2001年には94dBになりました。
2016年以降に販売の250cc以上の車検が必要なバイクの場合、登録時に近接排気騒音値が車検証の備考欄に記載されているはずです。
社外品のマフラーに交換する際は、まずその数値を確認してそれに適合したマフラーを選ぶようにしましょう。
もし基準を満たさないマフラーで走っていると、保安基準違反で取り締まりの対象です。